第3戦のマレーシア大会が中東情勢の影響により中止となり、今回のレースは約3ヵ月のぶりの開催となった。第2戦終了時点でまだポイントの獲得が出来ていない#8 ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GTは、この3ヵ月のブランクで車を組み立て直し、万全を期して富士スピードウェイに入ってきた。
午前中に行われたフリープラックティスでは持ち込みのセッティングを確認しながらの走行となった。決勝を見据えたセットの確認も行い、5位で午前のセッションを終えた。ドライバー、チームは手応えがあったようだ。

午後の予選は雲が多かったが、気温が高いコンディションで始まった。Q1は大津弘樹選手が担当した。セッション開始と同時にコースの西方面で雨が降っているという情報があったが、殆ど影響はなく大津選手はアタックラップへ入って行った。車のバランスは良く、前を走行している車に追いついてしまったものの、Q1を3位で終えてQ2を太田格之進選手に託した。

今年の太田選手は、国内の他のカテゴリーで好結果を出している最も勢いがあるドライバー。
SUPER GTでは、低迷していたがここで流れを変えたい。太田選手は2周目のアタックラップで2番手に大差をつけて見事ポールポジションを獲得した。プレリュードに変わって初のポールポジションを記録した。この調子を維持して明日は優勝を目指したい。

「持ち込みセットも良かったので、予選でミスをしなければ良い結果を出せる見込みはありました。Q1で大津選手が前の車に接近して少しだけロスしましたが、それでも3番手のタイムが出たのでQ2もミスが無ければ大丈夫だと思っていました。2番手に大きな差をつけて獲れたので嬉しいですが、明日のレースもミスなく戦いたいです」
「今年は背負うものが大きくて、ここまでやってきて序盤戦は全然ダメだったんですけど、チームが頑張ってくれてこの結果につながったと思います。明日は、ロングランのセットも良さそうですし、ボク達に求められているのは優勝だと思いますし、これに満足せずに明日は絶対に勝ちたいと思います」
「Q1の段階でも車のポテンシャルは高くて、更にチームも考えてくれてより良くセッティングを仕上げてくれました。太田選手は素晴らしいアタックをしてくれてポールポジションを獲れました。しかも2番手とのタイム差も大きいので感謝しています。このインターバルでチームも頑張って車を見直してくれたので、それがこの結果につながったと思います」
第3戦のマレーシア大会が中止となり、約3ヵ月のインターバルがあったが、7月下旬に16号車はSUGOでテストを実施した。これは第6戦に向けたテストではあったが、車のバランスは非常に良く、良い雰囲気でこの富士に乗り込んできた。持ち込みのセットも良くて、午前のフリープラックティスでは2番手で終える事が出来た。予選でも好結果が期待された。

Q1は野尻智紀選手が担当した。いつものとおり落ち着いたアタックでQ1を突破した。ポジションは8番手でギリギリではあったが、他の車の伸び幅が大きかったので、セットのアジャストを行ってQ2の佐藤蓮選手に託した。

Q2では望んだポジションを得る事が出来なかったが、5位というポジションは悲観すべきポジションでは無いので、明日は表彰台を目指して準備を進めたい。
「チームメイトの8号車がポール獲れて、プレリュードも全体的に底上げが出来ていると感じました。16号車も5番手ではありますが、パフォーマンスが悪いわけではないので、明日は追い上げて行きたいと思います」
「ウェイトはプレリュードの中では重い方ですが、その割には健闘したと思っています。午前のセッションでは、ショートもロングも良かったです。予選はプレリュードの中では良くはありませんでしたが、ウェイト分と考えれば評価出来るポジションだったと思います。ロングは手応えがあるので、ポジションを上げて行きたいです」
「朝のフリープラックティスでは他と比べるとパフォーマンスが足りないと感じていましたが、スターティンググリッドとしては5番手ですし、上位を狙えるポジションなので、決勝ではここから上げて行きたいと思っています」
「予選に向けては専有走行からアップデートして、それは良い方向に行きました。Q1からQ2もアジャストしていって、16号車としては良い仕上がりになったと思いますが、他の車の上げ幅の方が大きかったのでそこに対して何が足りなかったのかしっかりと分析する必要はありますが、ウェイトを考えれば悪く無いポジションなので、しっかりポイントを持って帰れるように準備していきたいです」
朝から晴れたり曇ったりの空模様だが、気温は高く蒸し暑い。午後から雨の予報だが、決勝前のウォームアップ走行では雨の兆しは無かった。そのウォームアップでは2番手のタイムで終え、決勝に向けて準備は万端だ。
スタートドライバーは大津弘樹選手。グリッドに並んで少し経ってから雨が降り始めた。路面はすぐに色が変わったほどで、殆どの車両がレインタイヤに履き替えた。フォーメーションラップ開始前に雨は止み、日射しも出てきたため、路面は濡れているもののほぼ全車ドライタイヤに履き替えた。

路面コンディションが安定しないため、スタートはSC(セーフティーカー)スタートに変わった。
SCの先導によりスタートが切られた。5周目にSCが外れリスタートが切られたが、その直後に後方で接触があり、赤旗中断となった。車が宙を舞うほどの大きなアクシデントだったが、ドライバーは無事のようだ。
車両回収が完了したあと、SC先導後、10周目にリスタートが切られた。

大津選手は2番手の車に背後に迫られ、1コーナーでひとつポジションを落としてしまう。
13周目には雨が降り始めた。まだウェットタイヤに履き替えるほどではない。
24周目にルーティンのピットインを行い、太田格之進選手に交代。7番手でコースに復帰。他車のピットインもあり、30周目には4番手に浮上。33周目には3番手に浮上。そこから膠着状態が続いたが、50周目辺りから2番手の背後に迫り、58周目のBコーナーで前車をかわし、2番手に浮上。太田選手のペースは良く、最終ラップではトップの背後まで迫ったものの、0.6秒差の2位でレースを終えた。
悔しい結果となってしまったが、第1戦、2戦でノーポイントだった事を考えれば、大きな飛躍になった。
後半戦は、チャンピオン争いに加われるような戦いを展開していきたい。

「昨日のQ2でタイヤに亀裂が入ってしまって、そのタイヤを2スティント目で使う予定だったんだけど、使えませんでした。他のタイヤは温度レンジが合ってなくて、今回のレースの敗因はタイヤの損傷によるものだったんだよね。でも、最後まで諦めずに戦った姿勢は良かったね」
「スタートで前に行かれたのが痛かったですね。とは言え、ここまで走れる事が分かったのは大きな収穫ですし、1戦、2戦とノーポイントだった事を考えれば、良い結果だったと思います。次に向けて優勝出来るように準備していきたいです」
「結果は悔しい思いもありますが、まずはレースペースというところにフォーカスするととても良かったので、ポジティブですし、遠いところから1台抜いてトップに仕掛けるところまで行けましたし、結果は悔しいですが、内容は良かったですし、ポールも獲れたし、今週ボク達の強さ、速さを見せられた週末だったと思いますので、ポジティブなイメージしかないです。次に向けてもっと上げていけるところがあると思うので、チームと大津選手と一緒に頑張りたいと思います。かなり暑くて疲れましたけど、次の鈴鹿に向けて頑張りますので、応援宜しくお願いします」
「ポールでスタートして、序盤赤旗が出て荒れたレースになりましたが、その再スタートの時に抜かれてしまいました。リスタートの瞬間の間合いが良く無くて、1コーナーで防ぎきれませんでした。後半はタイヤの選択が難しい中、太田選手が序盤厳しかったにも関わらず、終盤に追い上げてくれて、もうあと1-2周あればトップを獲れたくらいのペースだったので、ポジションを落としたにも関わらず、2位になれたので太田選手には感謝しています。次回鈴鹿に向けて気を引き締めて頑張りたいと思います」
昨日に続き、酷暑の富士スピードウェイ。決勝前のウォームアップ走行ではトップタイムを記録した。車のバランスは良さそうだ。何とかポジションを上げて表彰台を狙って行きたい。
スタート前に雨が降り始めたが、すぐに止んでしまった。タイヤチョイスが難しいコンディションだったが、ドライタイヤでスタートする事になった。
路面コンディションが安定しないため、スタートはSC(セーフティーカー)スタートに切り替わった。
スタートドライバーは野尻智紀選手。
SCの先導によりスタートが切られた。5周目にSCが外れリスタートが切られたが、その直後に後方で接触があり、赤旗中断となった。車が宙を舞うほどの大きなアクシデントだったが、ドライバーは無事のようだ。

車両回収が完了し、SC先導後、10周目にリスタートが切られた。野尻選手は慎重にスタートを切り、ポジションをキープしたまま周回を重ねた。13周目に雨が降り始めた。まだウェットタイヤに履き替えるほどではない。
14周目の最終コーナーで背後の車にインを刺されてしまい、ポジションをひとつ落としてしまう。ロングランのセットは悪く無かったが、いざ始まってみるとなかなか思うようにペースを上げる事が難しかった。この時点で6番手。
雨は少しずつだが量が増え始め、20周目には7番手にポジションを落としてしまう。
その後、雨は止み、ペースは安定してきた。

22周目に野尻選手はルーティンのピットインを行い佐藤蓮選手に交代。9番手でコースに復帰するが、26周目にひとつポジションを落としてしまう。35周目に8番手に上がったものの、39周目には9番手に戻ってしまった。
その後、終盤まで順位の変動はなく、9位でレースを終えた。
今回は決勝へ向けたロングランのセットは良い感触があったものの、実際にはペースを十分に上げる事が難しいレースとなってしまった。とはいえ、3戦連続でポイントを獲得する事が出来たので、後半戦に向けてレベルを上げて大量ポイントを獲得して行きたい。
「ウォームアップではトップタイムを記録する事が出来ましたが、いざ走ってみたら混戦ではなかなかペースを上げられませんでした。セッティングのレベルをもう少し上げていく必要があるので、次回の鈴鹿までにしっかり準備していきます」
「ウォームアップではペースが良かったので、レースも良いと思っていましたが、いざ始まってみるとなかなかペースを上げる事が出来ませんでした。振り返ってみると、レースセットがまだまだ合っていなかった、というところが分かったので、次に向けて良い収穫があったと思っています」
「順位は9位でした。チームメイトの8号車や、他のホンダ陣営に比べ、ペースが良く無かったです。レースペースは良さそうだと思っていましたが、いざ始まってみるとペースを上げる事が難しかったです。後半の蓮に期待していましたが、ペースを上げるのは難しく、厳しい戦いになってしまいました。とは言え、すぐに鈴鹿のレースが迫っているので、しっかり準備して良い結果につなげられるように頑張りたいと思います」
「ボクのスティントではなかなかペースを上げられず、防戦一方になってしまいました。8号車や100号車はボク達よりウェイトが軽いとは言え、ボク達よりかなり調子が良かったので、次の鈴鹿で優勝出来るように頑張りたいと思います」
鈴木亜久里監督のコメント
「1戦目、2戦目と調子悪くて車のセットが出なくて、チームもドライバーもすごく苦労したんだけど、マレーシアのレースが中止になって、車を全部見直す事が出来た事が良かったと思っています。チームは良い車を作り上げてくれて、ドライバーも素晴らしい走りが出来てポールが獲れたと思います。明日は、気を引き締めて優勝を目指したいね」